— 用語集

AI業務実装の、
6つの言葉

本誌で繰り返し使う、中心となる6つの言葉。覚える必要はなく、読みながら引けば十分です。 各記事の用語に「?」が付いているところは、ここに対応しています。

01

MCPModel Context Protocol

Claude Code を 外部ツール(Google Calendar・Slack・Notion・ファイルシステムなど)につなぐためのプロトコル。 プロンプトと違って、AIが「業務データに触れる」ための入口を作る。

なぜ重要か

Claude Code 単体は対話用CLIに近い。MCPがあって初めて、カレンダー・メール・社内ドキュメントなど 実務のデータ に触れられる。「AI業務実装」を実務化する境界線がここにある。

使用例

# filesystem MCP(標準で動く)
~/my-playbook 配下のファイルを Claude Code が読み書きできる

# Google Calendar MCP
今日の予定を AI が取得し、工程表に組み込む

# Slack MCP
特定チャネルの未読メッセージを要約する
02

メモリ

AIに 自分の文体・優先度・段取りグセを覚えさせる永続層。 Claude Code では memory/ フォルダのテキストファイル群として実装する。 毎回ゼロから説明しないために要る。

なぜ重要か

プロンプトは毎回ゼロから始まるが、業務には文脈・好み・過去の決定がある。それらを毎朝1500トークンで書き直すのは現実的ではない。メモリは「セッションをまたいで残り続ける情報」を担う。

使用例

# memory/style.md(文体メモ)
体裁: です・ます調
1文 60字を目安
苦手語: 「実は」「ぶっちゃけ」

# memory/priorities.md(今週のテーマ)
月曜: LP 改修
火曜: Play 01 執筆
03

知識ベース

AIが 必要なときに引ける、住所付きの参照データ。 プロジェクト一覧・顧客情報・進行状況など、毎回読み込みたい情報を knowledge/ フォルダに置く。

メモリとの違い

メモリは「常に頭に入っている短期記憶」、知識ベースは「必要なときに参照する長期記憶」。境界線は 「毎週書き換えるか」「週に1回も触らないか」 で決める。

使用例

## 取引先 A
- 月次面談: 第3水曜 11:00
- 関係: 月次契約あり
- 直近の論点: 体制移行の合意形成

## AIプレイブック
- 公開URL: aiplaybook.jp
- 公開ペース: 週1 (水曜朝)
04

サブエージェント

役割を持った別人格のAI。調査担当・校正担当・設計担当などに分けて、ひとつのAIに全部を背負わせない設計。 専門化したAIに任せた方が、品質も速度も上がる。

なぜ重要か

1人のAIに「調査して、校正して、判断して」と頼むと、文脈が混ざり、品質が落ちる。役割を分けると、それぞれの結論だけを親側に返せるので、コンテキストも汚れない。

使用例

## .claude/agents/researcher.md
役割: 調査専門
出力: 結論3行 + 出典URL

## .claude/agents/editor.md
役割: 校正専門
出力: 修正差分のみ
05

カスタムコマンド

1コマンド = 1業務の動きの起点。 /daily-schedule のように1行で、複雑な手順(カレンダー読込 → 優先度参照 → 工程表生成)を一度に起動する。

なぜ重要か

同じ業務を毎日やるなら、毎回プロンプトを書き直すコストがゼロになるべき。コマンド化すれば、起動だけで動く。AIに業務を「住まわせる」ための最後のピース。

使用例

## commands/daily-schedule.md
# /daily-schedule

## 動き
1. Google Calendar から今日の予定を取得
2. memory/priorities.md を読み、今週テーマを把握
3. memory/style.md を読み、文体を合わせる
4. 15分単位で工程表を組む
06

CLAUDE.md

Claude Code が 毎回読み込む設定ファイル。作業フォルダのトップに置くことで、毎回ゼロからの説明が要らなくなる。 メモリ・知識ベース・カスタムコマンドの「入口」になるファイル。

使用例

# ~/my-playbook/CLAUDE.md

## 基本
- 文体は memory/style.md を参照
- 今週のテーマは memory/priorities.md を参照

## プロジェクト
詳細は knowledge/projects.md を参照

## コマンド
/daily-schedule, /weekly-review, /mail-triage

用語を増やしすぎないルール: 本誌の用語集はこの6語に絞っています。新しい用語が必要になっても、安易に増やさず、まず「既存の6語で説明できないか」を検討します。理由 ─ 用語を増やすほどメディアは "資格教材" 化し、本誌の主役である「業務実装」から遠ざかるためです。