本記事は /setup が完了している前提です。claude --version がターミナルで返ってくる状態。まだの方は先に準備ガイドへ。
第1章始める前に、30分でやることを書き出した
Play 02 を書いたあと、自分でも、まず動かすために必要なものだけを一から組み直してみることにしました。とはいえ、いきなり128行を全部書くのは、正直しんどいですよね。だからまず、30分で動くところまでに絞りました。完璧じゃなくていい。とにかく一回動かす。それだけを目標にします。
で、最初にやったのは付箋です。30分でやることを、3つだけ書き出しました。
・ CLAUDE.md を5行で書く
・ memory/style.md を切り出す
・ カスタムコマンド /daily-schedule を、仮データで動く形まで
カレンダー接続(MCP)は、どう頑張っても30分には収まりません。なので今日はやりません。Play 05 に回します。今回は「仮のカレンダー」を手で渡して、流れだけ通すところまで。で、さっそく1行目を打ちます。ターミナルを開いてください。
0:00第2章CLAUDE.md を、5行で書く
まず、作業フォルダを1つ作ります。AIの机になる場所です。この2行を打ってください。
$ mkdir ~/my-playbook && cd ~/my-playbook $ touch CLAUDE.md
1つだけ、置き場所の話をさせてください。この CLAUDE.md は、作ったフォルダの一番上に置きます。場所自体はどこでも構いません。ホームの下でも、Documents/ の下でも。条件はひとつだけ。そのフォルダで claude を起動したときに、同じ階層に CLAUDE.md がいるか。これだけです。じつは、ここを後で1回つまずきます(第6章で正直に書きます)。
中身は、Play 02 で出した文体メモから5行だけ抜きました。これを CLAUDE.md に貼ってください。
# 私の指示 体裁: です・ます調 1文の長さ: 60字を目安 苦手語: 「実は」「ぶっちゃけ」 強調記号: 「**」は使わない
保存したら、ターミナルで claude と打って起動します。ちゃんと読めているか、いきなり聞いてみましょう。
$ claude > あなたが今読んでいる CLAUDE.md には、何が書かれていますか? # Claude が5行の内容を要約して返してきたら、最初の動作確認はOK。
5行の中身を要約して返ってきたら、第一関門クリアです。ここまで4分。Claude Code が、あなたの指示をちゃんと読んでいる状態になりました。次は、この5行をもう少し賢い置き方に直します。
0:05第3章memory/style.md に、切り出す
正直、5行のままでも動きます。でもここで、Play 02 で痛い目を見て学んだ「触る頻度が違うものは別ファイルに」のルールを、最初から効かせておきます。文体なんて半年は変えません。だから CLAUDE.md に直書きせず、memory/style.md に引っ越させます。次の2行を打ってください。
$ mkdir memory $ touch memory/style.md
# 文体メモ 体裁: です・ます調 1文の長さ: 60字を目安 苦手語: 「実は」「ぶっちゃけ」 強調記号: 「**」は使わない 語順: 結論 → 根拠 → 次の動き 数値: 半角、単位の前に半角スペース
切り出したぶん、CLAUDE.md 側は「あっちを見てね」という1行だけ残します。中身はこうなります。
# 私の指示 文体: memory/style.md を参照
これで CLAUDE.md は、中身を抱える紙から「どこに何があるかの目次」に変わりました。本体は memory/ の中。CLAUDE.md はそこへの案内板です。
なぜわざわざ切り出すのか。半年触らない情報を CLAUDE.md に直書きすると、あとで「今週のテーマ」や「プロジェクト一覧」を足したくなったとき、毎回この1枚を開いて編集する羽目になります。CLAUDE.md には変わらないルールだけを置く。これがあとあと効いてきます。さて、ここまでで2部品。最後の1つ、コマンドを作ります。
0:10第4章commands/daily-schedule.md で、動きを定義する
ここからが カスタムコマンド の出番です。毎朝の段取りを、/daily-schedule という一言で呼び出せるようにします。まず、置き場所のフォルダを作ります。
$ mkdir -p .claude/commands $ touch .claude/commands/daily-schedule.md
仕組みはシンプルです。.claude/commands/ に置いた md ファイルは、ファイル名がそのまま /コマンド になる。だから daily-schedule.md を置けば、/daily-schedule で呼べる。覚えることはそれだけです。
中身はこの30行(コメント込み)。手順書を書く感覚で、このまま貼ってください。
# /daily-schedule 今日の予定から、15分単位の工程表を作ります。 ## 入力 今日の予定リスト(仮データの場合はサンプルを使う) バッファ時間: 各タスクに 10分 ## 動き 1. memory/style.md を読み、文体を合わせる 2. 入力された予定を時系列に並べる 3. 15分単位のブロックに割り当てる 4. 各ブロックに「目的1行」を添える 5. 12:00-13:00 は昼休みとして固定 ## 出力フォーマット 09:00 ─ タスク名 (目的) 10:30 ─ タスク名 (目的) 12:00 ─ 昼休み 14:00 ─ タスク名 (目的) ## 仮データ(テスト用) - 09:00 Play 03 草稿 - 10:30 取引先 A 商談準備 - 14:00 メール返信 - 16:00 MCP 検証
気づいたかもしれませんが、テスト用の仮データをコマンドの中に直接書き込みました。本来ならカレンダーから取りたいところです。でも今日は30分しかない。カレンダー接続を待たずに、いますぐ動かしたい。だから仮データを内蔵しました。本物に繋ぐのは Play 05 でやります。
これで3ファイルそろいました。数えると、3行(CLAUDE.md)+ 7行(style.md)+ 30行(daily-schedule.md)+ 空行2行 = 42行。これが冒頭に出した「実コード行数」の正体です。さあ、打って動かしてみましょう。
0:20第5章動かしてみる
ターミナルに戻ります。claude を一度再起動して、/daily-schedule と打ってください。Enterを押す瞬間が、いちばんドキドキするところです。
$ claude > /daily-schedule # 3秒後、画面に流れたもの: 09:00 ─ Play 03 草稿 (今週テーマ) 目的: 30分で組める最小構成を書き下ろす 10:30 ─ 取引先 A 商談準備 目的: 体制移行案の最終確認 12:00 ─ 昼休み 14:00 ─ メール返信 目的: 火曜分の未返信を処理 16:00 ─ MCP 検証 目的: Google Calendar 接続テスト
出ましたよね。文体は「です・ます調」で揃って、各ブロックに目的が1行ずつ付いて、昼休みもちゃんと守られている。あなたの最初の /daily-schedule が動いた瞬間です。
中身はまだ仮データです。でも構造としては、このカレンダー部分を本物に差し替えるだけで完成します。土台はもうできている。その差し替えを Play 05 でやります。
0:25第6章1件、踏んだ失敗
CLAUDE.md を、ホームディレクトリ(~/)に置いてしまった。
最初うっかり ~/CLAUDE.md を作って、そのまま ~/my-playbook/ で claude を起動したんです。そしたら、文体メモがまったく効いていない出力が返ってきた。「あれ、style.md 読んでなくない?」と焦って、memory/style.md の中身を直接プロンプトに貼ってみたら、こっちは効く。そこでやっと、CLAUDE.md そのものが読まれていないと気づきました。
種明かしはこうです。Claude Code が読むのは、いま claude を起動したフォルダの CLAUDE.md。ホームに置いた ~/CLAUDE.md は全プロジェクト共通の別物で、今回のフォルダとは無関係でした。~/my-playbook/CLAUDE.md に移したら、あっさり想定通り動いた。
つぶした時間、5分。しかも遠回りでした。位置を疑う前に memory/style.md を貼って試したせいで、原因にたどり着くのが遅れたんです。おかげで「動かないときは、まず CLAUDE.md の場所を見る」が、自分の中の鉄則になりました。あなたは、ここで5分損しなくて済みます。
0:30第7章30分で見えてきたもの
最初に書いた付箋の3項目、全部消し込めました。
- DONECLAUDE.md を5行で書く
- DONEmemory/style.md を切り出す
- DONE/daily-schedule を仮データで動かす
正直に言うと、30分で組めたのは本当ですが、まだ本物の業務が回っているわけではありません。今あるのは「仮データを差し替えれば本物になる土台」まで。ここで満足しないでください。残りはちゃんと続きます。
足りない2つは、次の Play で埋めます。
Play 04 :「毎朝使える予定表にするまで、42行では足りなかった」 ─ 今週のテーマや日次の優先度を別ファイルに切り出し、本気で運用する設計に拡張する
Play 05 :「Google Calendarの予定を、AIと一緒に動かす」 ─ 仮データを本物のカレンダーに繋ぐ。MCP 接続体験。
この30分で起きたのは、業務が回り始めたことではありません。あなたの机に、AIが引っ越してきた。それだけです。でも、それで十分です。家具はこれから運び込めばいい。次の Play で、もう少し荷物を入れていきましょう。